長風呂の湯冷め

お湯が冷めるまで浸かっている

宮部みゆきと私

宮部みゆきは、私の中で数少ない、「中も見ずに本が買える」作者である。

そこまで好きなら「さん」か「先生」をつけたほうがいい気がするが、偉人は呼び捨ての法則と言うか、昔から作家名は呼び捨てにしていたので、、、

 

最初に宮部みゆきを読んだのはいつだっただろうか。

 

・説① 「人質カノン」

小5か小6の塾のテストで、短編の抜粋が問題文に出た気がする。

それが面白くて、本を買ってもらって読んだ。(宮部みゆきに限らず、テスト由来で本編に触れた作品は多い)

それが「人質カノン」だった気がするが…ミステリーの一節なんてテスト出せるかなあ?

 

塾にテストを受けに行く日は普段の送迎バスが出なくて、毎月一回だけ乗る地下鉄の記憶と結びついている作品。

 

それにしてもお洒落なタイトルだ。装丁はいくつか存在するらしいが、私が持っていたのは(そして一番良いと思うのは)、女性が耳を塞いで立っている文春文庫のものだ。

当時は「人質」と「カノン」をくっつけるなんてお洒落程度に思っていたが、音楽のカノン形式を知った今もう一度読みたい。

 

 

・説② 「夢にも思わない」

これを読んでいたのは、中学受験2日目、滑り止め校の試験を受けた帰りの電車。

滑り止めの試験が終わってみれば本命に合格しており、じゃあもう勉強しなくていいや、と電車に乗る前に本屋で買ってもらったのだったはず。

 

こちらの表紙は、水彩調で制服の男の子が描かれている角川文庫。いかにもヤングアダルト作品という感じ。(偏見かもしれない)

同じ装丁の「今夜は眠れない」も合わせて持っていた。

 

 

このどちらが最初の出会いだったかはともかく、小学校の終わりに出会い、中高の間ずっと読んでいた。

 

模倣犯

文庫で全5巻と結構な大作。でもすごく引き込まれて途中で飽きるようなことがない。

視点人物が変わるたびに感情移入する相手が変わり、自分でも感じ方の違いにびっくりする。

宮部みゆき作品を読み始めた中でかなり初期に読んでいるはず。

実家に置いてあったはずなのにいつの間にか歯抜けになってしまい、もう諦めて買い直そうかな。

 

火車」「理由」「レベル7」「魔術はささやく」

本屋さんの新潮文庫の棚で現代ものを総なめしていた時期。

社会問題的な話もあり、当時の知識ではキャラクターの背景を理解しきれていなかったはずなのだけど、文章が好き、話の流れが好き、というだけでどんどん読んだ。

 

「あかんべえ」

時代ものはちょっと取っつきづらい…と思いつつ読んだ。

亡霊の玄之介がとにかく好きで彼氏にしたいと思っていた。大人の女は「玄の字」って呼ぶんだなと理解した。(ちょっと誤解している)

 

お風呂が冷めたので、今日はここまで。