長風呂の湯冷め

お湯が冷めるまで浸かっている

好きな小説

こんなタイプの小説が好きだなと思ったので忘れないように書いておこう

 

1.一人称で内心の語りが多いタイプ

最近読んだ、恩田陸の「麦の海に沈む果実」「黒と茶の幻想」「黄昏の百合の骨」はどれも私はこう考えたという描写が多くて好きだ。

自分も頭の中でぐるぐると文章にしているせいかもしれないし、こういう本を好んで育ったからそうなったのかもしれない。

 

語りと言えば、北村薫さんの「スキップ」も語りが多い。しかも、「〜なのだ!」という話し方をする。これは読んだあとしばらく癖になる。

このスキップが舞台化されたものも観に行ったが、深川麻衣さん(主人公17歳時点)と霧矢大夢さん(主人公42歳時点)どちらとも、この「〜なのだ!」口調をうまく話していらして、舞台でこういう表現もあるんだと感激した。

(特に深川さんは元アイドルという色眼鏡で見ていたことを反省した)

 

2.学園とか、外界から隔離された世界タイプ

上述の「麦の海に沈む果実」(恩田陸)もそうだし、「雨の塔」(宮木あや子)、「霊応ゲーム」(パトリック・レドモンド)も好きだった。

寄宿学校ものになるんだろうけど、ハリポタは外界(政治や親や犯罪者)がいっぱい入り込んでくるのでちょっと違うかなあ

ハリポタはハリポタで読み返したいけど

 

 

反対に、昔は好きだったお仕事小説にあまり手が伸びなくなった。

自分が働き始めて身近になってしまったからか…あまり現実逃避になれない

だから現実に近くない仕事のものなら大丈夫。

「記憶翻訳者シリーズ」(門田充宏)、「増山超能力師事務所」(誉田哲也)など。

 

あと一時期から増えた?気がする、おいしい食べ物ものも苦手かなあ

これは装丁の雰囲気も含めて判断だけど、「疲れた人が来ました、美味しいご飯とやさしい人でほっこりしました」になりそうなものは避けてしまう。

一部のもの以外は食わず嫌いしてるのでなんとも言えないが。

 

 

かつて、書店でバイトしていたころはおもしろそう本が常に見つかっていて、読みたいものに困ることはなかった。選んで買って外れたこともあまりなかった。

それが、就職して移動時間もなんとなく仕事をして本を読まなくなり、ストレスが溜まった。

なので通勤時間は読書!とわりきってみたが、読みたい本がわからない。本屋に行ってもどれもピンとこない。

ということで中学時代の愛読書、雑誌「ダ・ヴィンチ」を買ってきて気になるものを全部メモして本屋に行ったら、昔の感覚を取り戻せた気がした。

ありがとうダ・ヴィンチ。思いの丈は読者アンケートで送ったので誰か読んでくれるといいな。